2010年07月26日

おすすめしたい歴史漫画

今回は歴史の勉強で誰もが一度は検討する、歴史漫画について書いてみようと思います。
教育熱心な家庭なら、大概買い揃えているものですが、皆さんはどちらの出版社のものを購入されているでしょうか。実は、出版社によって出来が大きく異なります。

最初に購入する歴史漫画として私が一番お勧めしているのは、小学館の「学習まんが 少年少女 日本の歴史」です。
世界史については、残念ながら、決め手になるようなものを知りません。集英社のものがそれらしい体裁で分量も適当ですが、私は中身があまり好きではありません。

この手の教材を選ぶ際のポイントなのですが、

(1) 漫画として面白いこと
面白さを求めないなら教科書や書籍で充分です。
漫画である事に価値を見出すなら、当然、漫画としての完成度が高くないと意味がありません。しかし、「漫画にすれば子供が面白がるだろう」といった安易な発想で作られた教材は、
ただ漫画仕立てになっているだけで、面白みがありません。べつにギャグが入っている必要は無く、キャラクターの喜怒哀楽、出来事の悲劇性、シーンの劇的な感動などが伝われば良いのですが、それがなかなか難しいようです。

(2) 絵が上手いこと
わざわざ絵を加えて漫画にする以上、その絵が活き活きとして印象に残るものでなければ意味がありません。しかし、多くの教科書的な内容を扱った歴史漫画は、絵の下手な亜流の漫画家が絵を描いています。

(3) 内容が適切な事
興味関心を掻き立てる、というだけなら、面白ければ何でも良いのですが、
学習に直結するものを期待するなら内容もそれに見合うものでなければなりません。
たとえば横山光輝の「三国志」は大変な名作であり労作ですが、三国時代は授業でほとんど扱われず、漢文にも出ません。また「ベルサイユのバラ」は古典・名作として名高いですが、全巻を読破しても分かるのはフランス革命だけです。最近朝日新聞社が日本史の漫画を出版して話題になっていましたが、作家が本格派ぞろいで非常に興味を惹かれるところながら、人物史の体裁をとっていると、バランスが悪いのでは、という心配があります。十数巻程度の分量で、およそ通史全体を、重要ポイントを押さえて扱ってくれないと、使い勝手が良くありません。

また、できれば史実から大きく離れた性格描写も少ない方が望ましいでしょう。
漫画としての分かりやすさを実現するために、ある程度キャラクターを単純化するのは仕方のないことですが、集英社の世界史漫画が非常に残念なのは、
たとえばカール大帝(賢帝であったことはほぼ間違いない)がまるで童話の「はだかの王様」に出てくる愚かな国王のように描かれていた事です。別にカール大帝を暗君として描かなければ演出上の効果が得られないわけではないと思いますから、こうした無駄な演出は控えてほしいと、真面目な歴史学習を望む者としては不満を感じます。ましてや、「王様=馬鹿」といった安っぽいイメージで人間や社会に対する理解を歪めるのはテスト対策として以前に、人間教育として望ましくないと感じます。

本を読むのが好きで、いろいろな作品に手を出そうという気持ちがあるなら、漫画にも小説にも、良い作品は無数にあります。
ですが、教科教育の補助としての役割を期待するなら、内容には注意を払う必要があります。
posted by FORWARD-ac at 11:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史
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