今日の新規習得事項。数学を特に勉強している方でないと厳しいかも知れません。
「逆像法」
■とりあえず、それは何なのか
係数に変数を含む y=f(x) のグラフの領域を求める際、そのままの形の式を睨んで変数を動かした時のグラフを直に描いていく攻め方を「順像法」と言い、変数を動かすのではなく、(変数)=g(x,y)の形に変形してから、変数が実数として存在しうる(x,y)の範囲を求めるという発想で解く攻め方を「逆像法」という。
■例えばこんな問題で……
たとえば、以下の関数のグラフにおいてaを任意の実数とするとき、グラフが通過し得る領域を求める。
y = 2(a+1)x - a^2 + 1(ただし「a^2」は「aの二乗」の意)
順像法だと、とりあえず「a」にいろんな値を入れてみる。そもそもこの関数は直線のグラフを表すものだけれど、aにものすごく大きな数を入れると、直線の傾きがものすごく大きくなって、ほぼ垂直な、ほとんどy軸に平行な線になる。そのとき、y切片もかなりスゴい値になって、「a^2」に負号がついているから、ものすごく下の方を通る。ちょっとイメージしにくいですね。
「a」に0を代入する。傾きは2で、y切片は1になる。
「a」に-1を代入する。傾きが0で、つまり水平、x軸と平行になる。y切片は0になる。
「a」に-2を代入する。傾きは-2で、y切片は-3になる。
この三本の直線を引いてみると、x=-1を対称の軸として、左右対称な状況が見えてくる。
うーん。たぶん、放物線でしょうね。点(0,1)、(-1,0)、(-2,1)を通る放物線を思い描くと、うまくいきそうです。その放物線の外側が、たぶんグラフが通過する領域です。
ただ、答えはだいぶ見えて来ているものの、ちょっと手間がかかっているし、まともな証明になっていません。まだ続く。
逆像法だと、まずは与式を「a=」の形に直すところからです。
y = 2(a+1)x - a^2 + 1
y = 2ax + 2x - a^2 + 1(カッコを外して展開)
y - 2x - 1 = 2ax - a^2(aを含まない項は左辺へ)
y - x^2 - 2x - 1 = -x^2 + 2ax - a^2(ちょっとトリッキーですが、両辺にマイナスのx二乗を追加)
y - (x+1)^2 = -(x-a)^2(両辺ともxについて平方完成できます)
(x+1)^2 - y = (x-a)^2(両辺とも-1倍した)
±√{(x+1)^2 - y} = x-a(表記が分かりにくくて恐縮。左辺は中カッコ全体にルートがかかっています)
a = x ± √{(x+1)^2 - y}
さて、(x+1)^2 - y がルートの中に入っています。この部分が負の値になると、ルート部分が虚数になってしまうのでaが実数でなくなる。それは困るので、y ≦ (x+1)^2 という範囲が得られる。とまぁ、こんな具合です。
■逆像法の「像」とは……
順と逆という文字の意味は一見して明らかですが、「像」という文字が入っているのが、イマイチ謎です。この「像」Wikipediaを調べると、集合論の言葉だそうで。「写像」とかと同じ「像」であり、つまり「逆像法」の背景には、aと(x,y)の関係を集合から集合への写像と捉える発想がある、と。そんなところでしょうか。
2014年07月05日
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