2013年02月01日

横山光輝『三国志』のミス

先日、生徒に漢文を教えていて、ふと歴史漫画の内容に、小さな誤りを見つけてしまいました。

漢文というと、中学校の教科書に必ず掲載されているのが「春暁」です。のどかな春の日の様子を描いた、単純ながら佳作で、起句「春眠暁を覚えず」は、誰もが読んだ記憶があるのではないかと思います。

さて。中国史漫画と言えば横山光輝先生が、それなりに原作に忠実な内容で、大変な分量の作品群を描いておいでです。中でも『史記』は中高生必読。あれを読めば、漢文の世界がかなり分かるはずです。小学生諸君には『三国志』を推したい。

さて、問題はその横山光輝『三国志』の「三顧の礼」のシーンです。主人公・劉備が天才軍師・諸葛亮の在宅をようやく捕まえた時、諸葛亮は昼寝の真っ最中だったわけですが、ようやく起きてポツリと「春眠暁を覚えず…か」とインテリめいたセリフをはきます。で、この「春眠暁を覚えず」つまり「春暁」は、盛唐の詩人、孟浩然の作品です。同じ頃の日本は奈良時代。そして諸葛亮は唐より前の後漢末〜三国時代の人。日本は邪馬台国の卑弥呼の時代です。諸葛亮が孟浩然の詩を読めるはずがないんです。

好きなんですけどね。この「春眠暁を覚えず…か」っていうセリフ。今年の受験が終わってゆっくり眠れる休日が訪れたら、朝寝坊の寝起きに呟いてみようと思います(笑)
posted by FORWARD-ac at 16:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評・文芸批評